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目次

  1. アプリの概要
  2. アプリの使い方
  3. セットアップ手順
  4. アプリの解説

1. アプリの概要

中古車販売の支援を行うLINE botです。
バックエンドでは各種APIを用いた感情分析が行われており、 「怒り」の度合いに応じた対応をすることができます。

使用環境

  • 基盤:IBM Bluemix
  • 使用言語:Node.js

使用API

  • LINE Message API (LINEをインタフェースにする機能)
  • Watson Conversation (会話を成立させる機能)
  • Watson Tone Analyzer (感情を分析する機能)
  • Watson Language Translator (日本語テキストを英語テキストに翻訳する機能)
  • Cloudant NoSQL DB (会話のログを保管する機能)

2. アプリの使い方

会話フローの例 ※本botは簡易的なサンプルですが、Watson Conversationを作り込むことにより、複雑かつ人間味のある会話が可能になります。

  1. 「こんにちは」や「おはよう」と入力すると、挨拶が返ってきて用件を聞かれる
    bot_flow01

  2. 「車が欲しい」や「車を買いたい」と入力すると、どのような車が良いのか聞かれる
    bot_flow02

  3. 「赤」や「黒」などの色を入力すると、他に希望があるか聞かれる
    bot_flow03

  4. 「特に無い」や「そのくらい」と入力すると、希望に沿った車の画像が送られる
    bot_flow04

  5. 送られた画像に対して「いいね、ありがとう」や「かっこいいね」といった入力をすると、終わりの挨拶が返ってくる
    bot_flow05

送られた画像に対して怒ったようなコメントをすると、怒りの度合いを検知して謝罪が返ってきます
   bot_flow06

3. セットアップ手順

前提条件

  • Bluemixのアカウントを所持していること
  • PCにBluemixコマンド(bxコマンド)がインストールされていること
  • LINE Developersのアカウントを所持していること

手順

本ドキュメントは簡易的な手順のご説明です。
スクリーンショット付きの手順をご希望の方はこちらをご覧ください。

  1. BluemixでNode.jsのランタイムを作成する
  2. Gitからアプリケーションをダウンロードする
  3. LINE Developersでbotの作成をする
  4. LINE Developersでbotの設定をする
  5. Bluemixでサービスを作成する
  6. Cloudant NoSQL DBでデータベースを作成する
  7. Conversationにサンプルデータをインポートする
  8. manifest.ymlを編集する
  9. bxコマンドでアプリケーションをBluemixへデプロイする
  10. LINE Developersでホワイトリストを設定する

1. BluemixでNode.jsのランタイムを作成する

1.1.
Bluemixで任意のアプリケーション名・ホスト名でNode.jsのランタイムを作成する(地域も任意)
※設定は全てデフォルト

2. Gitからアプリケーションをダウンロードする

2.1
本リモートリポジトリから任意のディレクトリにプロジェクトをcloneする

3. LINE Developersでbotの作成をする

3.1
https://developers.line.me/ja/
上記のLINE DevelopersのURLから「Messaging API(ボット)をはじめる」をクリックする

3.2
LINEのメールアドレスとパスワードでログインする

3.3
新規Channel作成画面のサイドメニューから「新規プロバイダー作成」をクリックする

3.4
任意のプロバイダー名を入力し「確認」→「作成」をクリックする

3.5
プロバイダーが作成された後「Messaging API」をクリックする

3.6
各項目を以下のように設定し、規約への同意にチェックした後「作成」をクリックする

  • アプリ名:任意のアプリ名を入力
  • アプリ説明:任意のアプリ説明を入力
  • プラン:フリーを選択
  • 大業種・少業種:適切な項目を選択
  • メールアドレス:お知らせを受け取るメールアドレスを入力

3.7
設定したアプリ名のボックスが表示されればbotの作成は完了

5. LINE Developersでbotの設定をする

4.1
(3.7)で表示されているボックスをクリックする

4.2
Channel基本設定の画面→メッセージ送受信設定→アクセストークン(ロングターム)から「再発行」をクリックする

4.3
表示されるポップアップウィンドウから「再発行」をクリックし、アクセストークンが入力されることを確認し、メモする

4.4
Webhook送信の「利用する」を選択し「更新」をクリックし、Webhook URLに「<(1.1)で設定したホスト名>.mybluemix.net/api」を入力→「更新」をクリックする

4.5
LINE@機能の利用→自動応答メッセージ→「利用しない」を選択し「更新」をクリック
友だち追加時あいさつ→「利用しない」を選択し「更新」をクリック

4.6
スマートフォンでLINEアプリを起動し、「その他」→「友だち追加」→「QRコード」でQRコードを読み込み、友だち追加する
(全てのセットアップが終わると、友だち追加したbotを利用できるようになります)

5. Bluemixでサービスを作成する

5.1
(1.1)でランタイムを作成したスペースで以下のサービスを作成する
作成する際、「サービス名」をメモする

  • Cloudant NoSQL DB(データ&分析カテゴリ)
  • Conversation(Watsonカテゴリ)
  • Tone Analyzer(Watsonカテゴリ)
  • Language Translator(Watsonカテゴリ)

6. Cloudant NoSQL DBでデータベースを作成する

6.1
作成したCloudant NoSQL DBのダッシュボードを開く

6.2
画面上部の「Create Database」をクリックし "conversation" と入力し「Create」をクリックする

7. Conversationにサンプルデータをインポートする

7.1
作成したConversationのダッシュボードを開く

7.2
「Create」の右のアイコンをクリックし、「Choose a file」をクリックして(2.1)でダウンロードしたアプリケーションの setting > sampleData.json を選択する

7.3
「Everything(Intents,Entities,and Dialog)」にチェックが入っていることを確認し、「Import」をクリックする

7.4
画面上部の「Watson Conversation」をクリックして、ワークスペース一覧画面を表示する

7.5
インポートしたワークスペースの右上のアイコン(3点マーク)をクリック→「View details」をクリックする

7.6
「Workspace ID」をメモする

8. manifest.ymlを編集する

8.1
(2.1)でダウンロードしたアプリケーションの「manifest.yml」を開き、以下のように編集する

  • 「name」→(1.1)で設定したアプリケーション名

  • 「host」→(1.1)で設定したホスト名(デフォルトではアプリケーション名と同じ)

  • 「services」→(5.1)でメモした各サービス名

  • 「lineBotAccessToken」→(4.3)でメモしたLINE botのアクセストークン

  • 「convesationID」→(7.6)でメモしたConversationのWorkspace ID

    applications:
    - path: .
      memory: 128M
      instances: 1
      domain: mybluemix.net
      name: <アプリケーション名>
      host: <ホスト名>
      disk_quota: 1024M
      services:
       - <Cloudant NoSQL DBのサービス名(例:Coudant NoSQL DB-Aa)>
       - <Tone Analyzerのサービス名>
       - <Conversationのサービス名>
       - <Language Translatorのサービス名>
      env:
       lineBotAccessToken : <LINE botのアクセストークン>
       convesationID : <ConversationのWorkspace ID>
    

9. bxコマンドでアプリケーションをBluemixへデプロイする

9.1
Bluemixで、(1.1)で作成したランタイムの概要画面の左メニューから「ログ」をクリックしログ閲覧の状態にしておく

9.2
コマンドプロンプト(Windows)もしくはターミナル(MacOS)を開き、(2.1)で解凍したアプリケーションのディレクトリに移動する

9.3
以下コマンドを実行し、アプリケーションをBluemixへデプロイする
bx app push

10. LINE Developersでホワイトリストを設定する

10.1
(9.3)のデプロイが完了した後、(9.1)で閲覧状態にしたログで以下のように表示されるIPアドレスをメモする
IPアドレス[xxx.xx.xxx.xx]をLINEBotのWhiteListへ追加してください。

10.2
(3.1)のURLを開き「Messaging API(ボット)を始める」をクリックする

10.3
(3.4)で作成したプロバイダー名をクリックし、その後(3.6)で作成したアプリ(bot)をクリックする

10.4
画面左のメニューから、「セキュリティ管理」をクリックする

10.5
「追加」をクリックする

10.6
(10.1)でメモしたIPアドレスを入力し「確認」をクリックする

10.7
「登録」をクリックする

10.8
「新しいIPアドレスが登録されました」と表示されればホワイトリストの設定は完了
※予期せぬエラー等でアプリケーションが再起動された際はIPアドレスが変わるので、(10.1)~(10.7)の手順でホワイトリストを設定し直してください)

4. アプリの解説

本アプリは下図のようなフローでデータが流れています。
図の①〜⑥は、routes > index.jsのコメントアウトに書かれている①〜⑥と対応しています。
ソースコードを読む際にお役立てください。
data_flow01