本記事では、機械学習やデータをプロダクトで活用するときの Q&A をまとめています。質問 (Q) の例としては、「機械学習を使った機能の発見から実装までどんな流れで進めればいいですか ? 」などです。回答 (A) は、 Product School で公開されている世界各国の著名なプロダクトマネージャーの方のプレゼンテーションやインタビューなどからまとめています。
海外のプロダクトマネージャーがどんな職歴や経歴なのか、あまり知られていないと思うので判別可能な限り LinkedIn のプロフィールへのリンクを載せています。なお、肩書は当時のものであり発言は会社を代表しているとは限らない点にご注意ください。
新着 Q&A を見逃したくない方はトップページで Star すればお気に入りから参照できます!。Watch をすることで GitHub 上で通知を受け取ることもできます。特に有用な内容は note のマガジン でもまとめています。
Q&A に誤りを見つけた方や Q&A の追加に関心ある方は末尾の Contribution をご参照ください。
- 機械学習を使った機能を実装するステップは ?
- プロダクトに AI を導入する際のチェックポイントは ?
- 「データ」とはそもそも何を指しますか ?
- プロダクトマネージャーがデータを活用するときの注意点は ?
- プロダクトの「フェーズ」によって、どのようにデータサイエンスの使い方が変わりますか ?
- プロダクトの「種類」によって、どのようにデータサイエンスの使い方が変わりますか ?
- プロダクトで計測すべきメトリクスにはどのようなものがありますか ?
- プロダクトで計測すべきメトリクスをどのように決めるべきですか ?
- 計測したメトリクスからプロダクトの改善策を検討するプロセスは ?
- プロダクトを成長させるためにどうデータを使えばよいですか ?
- 問題の根本原因を探るためのプロセスは ?
- データ分析チームはプロダクトチームにどのように関わるべきですか ?
- 顧客から信頼される AI 機能を作るために気を付けるべきことは ?
- 顧客から信頼される対話型 UI を作るために気を付けるべきことは ?
- データサイエンティストの Job Description をどのように書けばいいですか ?
- データサイエンスのプロジェクトでもスクラム開発を適用できますか ?
- データの活用を促すプロダクトを開発したい時、何に気を付けるべきですか
- AI の登場で人間のプロダクトマネージャーは不要になりますか ?
Spotify の Product Leader Derya Isler の場合
ユーザーからの要望があったとき ( Mr.Children が好きなので似た曲を聞きたい、など ) 、次の図のように 1) プロダクトの実現したい体験に沿うか、 2) 成功を計測できるか、 3) より良い体験を創るのに必要なことか / スケールするか、 4) データはあるか/偏りはないか、 5) 求める精度を達成できるか、 6) ユーザーへどのように提供するか、の 6 つのステップで検討している。
(Webinar: Managing Machine Learning Products by Spotify Product Leader, Derya Isler (2020) より引用)
PayPal の Senior Product Manager Riya Gayasen の場合
プロダクトユーザーの課題を AI で解決できる必要がある。ユーザーの Pain Point を特定し、人間ならどう解決できるか考え、 AI でそれをスケールさせることができれば適切な方法といえる。レストラン開業に悩む店主に AI を用い Yelp のレビューに関連がある属性を分析しアドバイスを行うことは適切だが、多くのユーザーが不正確な歩数計算に不満を持っている健康アプリでエクササイズの提案を行うことは Pain Point を解決していない。 AI の導入を進める際は、 最初に 1) 問題の定義 2) 目的関数による表現 3) データの収集 4) アルゴリズムの選定を行う。そのフェーズが終わったら、 1) 専門チームの組成 2) データインフラの整備 3) アルゴリズム学習による実験 4) 倫理、法、セキュリティの問題のクリア 5) サービスへの統合とスケール、のステップで進める。
Starting Checklist | Secondary Checklist |
---|---|
(Webinar 2: What AI Features to Add to Your Product by PayPal Senior PM, Riya Gayasen (2023) より引用)
American Express の Senior Product Manager Nicole Munson の場合
データは計測値や統計値に代表される事実情報であり、議論や計算、予測の根拠となる。データが事実と一致するよう、計測には常に誠実さが求められる。データから計算できる値はプロダクトの状態を表すメトリクスとなり、 MAU ( 月のアクティブユーザー数 / 総ユーザー数 ) はその代表例である。あるべきメトリクス値とのギャップや 5W1H を表すデータからプロダクトや顧客の状況を定量的に理解することで、ステークホルダーに対し説得力のある改善案や優先順位付けを行うことができる。コンピューターが理解できるデータの活用はプロセスの自動化に繋がり、人間より処理速度が速いコンピューターの力を活かすことができる。
(Webinar: How to Create a Data-Driven Strategy by American Express Sr PM, Nicole Munson (2022))
Microsoft の Lead Product Manager Ajanta Mahato の場合
4 つ注意点がある。 1) 成功に直結する正しい指標を選ぶ、 2) 「あったらいい」指標に惑わされない、 3) 正しくテストを設計する、 4) 定量・定性両方のデータを使用する。1 は、ストレージサービスなら追加容量が購入された数や新規登録者数、 2 はサービス説明ビデオを見ていた時間などが該当 ( 購入数や登録者数の方が重要かつ十分 ) 、 3 は A/B テスト実施時のサンプルサイズなど、 4 は感情面の好き嫌いやプロダクトへの熱意なども重要なデータであると述べている。
(Webinar: Data Is an Integral Part of Product Management by Microsoft Sr PM, Ajanta Mahato (2022) より引用)
The Lean Product Playbook の著者 Dan Olsen の場合
定量、定性の分析は Product Market Fit (PMF) とその先の成長に向けたフェーズの課題を解決するのに不可欠である。プロダクトのフェーズは PMF の前段階として 1) Before release, 2) After release, PMF した後として 3) After PMF の 3 段階に分けることができる。 3) に至るため PMF がまず目指すべき点であり、 PMF しているかどうかのシグナルは顧客の利用継続率を表す AARRR モデルで言うところの Retention から得られる (下図左)。 1) の段階では想定顧客の要求や感情など内面を知るための直接的なインタビューなどが有効であり、 2) の段階では 1) の定性的な手法に加え Release したプロダクトから定量的なデータを取るユーザーテストなどが有効になる (下図右)。 3) のフェーズでは定量的な分析が中心となり、顧客サーベイや A/B テストが主になる。
AARRR モデル | ログイン行動分析例 |
---|---|
(Webinar: Actionable Advice for Integrating Quantitative and Qualitative Insights by Heap (2023) より引用)
AWS の Senior Technical Product Manager Natasha Harpalani の場合
プロダクトのフェーズを Ideation, Requirements, Design & Testing, Development, Commercialization, Maintain & Grow の 6 つに分け、すべてのフェーズで使うことができるとしている。リユース服市場への参入を題材に、 Ideation / Reqirements では Gartner の Magic Quadrant を書いてみる、ウェビナーやミートアップから参入する市場の成長率やペルソナの関心を特定したり、Design & Testing / Commercialization / Maintain & Grow では UX インタビューや UI のメトリクスを活用することを伝えている。動画では各フェーズでの文書例が紹介されていて伝え方のイメージがつけやすい。
(Webinar: How to Use Data to Drive Customer Outcomes by AWS Sr Technical PM, Natasha Harpalani (2024) より引用)
Uber の Product Lead Tanvi Surti の場合
プロダクトは Software 型のプロダクトと、 Marketplace 型のプロダクトに分けられる。 Uber は Marketplace のプロダクトであり、そこでは需要者と供給者のマッチングが肝になる。 Software 型ではクリック数やユーザー数などサービス上で計測可能な値を重視するが、 Marketplace では市場自体を成立させる需要者と供給者、それらを結び付けるアルゴリズムを重視する。だいたい 50% のデータサイエンス (ML) と、 50% の Ops (実行) で運営されている。
(What is Marketplace Product Management by Uber Product Manager (2019) より)
Twillio Segment の Head of the Startup Program Anand Deshpande の場合
プロダクトの成長はユーザーが 1) Acquire: どれだけ登録しているか、 2) Engage/Retain: どれだけ使ったか/どの程度の頻度で使うか、 3) どれだけ課金しているか、の 3 段階で計測できる。 Netflix でいえば、 1) Acquire: 会員登録、 2) Engage: 番組視聴 / 1 週間に何回視聴するか、 3) 有料プラン登録となる。とくに、ユーザーの利用頻度 (Retain) は Product Market Fit しているかどうかの重要な指標になる。 EC サイトであれば、ユーザーが週に何回買い物をするかなどである。頻度を計算する際の期間はプロダクトごとに異なり、 Airbnb のような旅行予約であれば年、 Facebook のような SNS であれば日次 / 月次となる。
(Webinar: Analytics & Stack Building for Startups by Segment Head of Startup Program, Anand Deshpande (2022) より引用)
Amplitude の Director of Product Abbie Kouzmanoff の場合
「答えるべき重要な問い」に応えるための定義が統一されたメトリクスを設定すべき。答えるべき重要な問いはプロダクトマネージャー、開発者、データサイエンティスト、マーケティング、デザイナーなど、異なるチームからメンバーを集めブレインストーミングを行いリストアップするのが良い。メトリクスは名前は同じだがチームによって計算方法が微妙に違い現状認識に差異が出てしまうことがあるので、定義を共有すること、さらにダッシュボードで全員が見られるようにすると良い。
(#ProductCon Online '23: Panel on Leveraging Data Analytics for Effective Product Management (2023) より引用)
Glovo の Group Product Manager Lokesh Mahajan の場合
基本的な手順は 1) 数値分解 2) ボトルネック特定 3) 定量・定性両面でのユーザー体験の計測、 4) 問題の定義、 5) 問題解決を計測する KPI の定義、5) 解決策の実行、となる。
提携したジムを月額固定額で利用できるサービスで、エリア拡大の原資を捻出するため利益を拡大する場合を題材にする。サービスの売上はユーザー数と課金額の積、コストはユーザー数・平均ジム利用回数・ 1 回あたりジムへ支払う手数料の積で計算できる。率直に課金額を増やすこと、またジムに通う回数や支払う額を減らそうとすることはユーザー体験の悪化に繋がってしまう。ただ、「ジムへ支払う手数料」について分析すると、 €6 を超える大手ジムの利用が 60% と高く ( 左図 ) 、サービスを利用するにつれ大手ジムの利用率は下がっていくことが分かったとする (右図) 。ここから、課題は初期ユーザーの獲得を手数料の高い大手のジムに依存していることと言える。アプリケーションに表示するジムのリストのうち大手事務の割合から定量的データ、ユーザーへのヒアリングから大手事務を利用する定性的データを取得できる。次に行うことは改善すべきメトリクスの定義だが、例えば N 回のジム利用で利用されたジムの数 ( 種類 )は良いメトリクスになりえる。アプリケーションのリストの表示の改善、ジムへの認証マーク付与といった施策により、大手ではなくとも信頼できる利便性の高いジムを提案することがこのメトリクスの改善につながる。
手数料の分析 | 大手ジム利用率の遷移 |
---|---|
詳細は プロダクトの課題をデータ分析から解決するための Step by Step をご参照。
(Webinar: Product Discovery With Data & User Research by Glovo Group PM, Lokesh Mahajan (2022) より引用)
AWS の Senior Product Manager Debbie Motilewa の場合
AARRR のうち、 Retention が最も重要で一定期間の間に再度利用するユーザーの数を数えることで計測できる。 Retention を上げるには定性、定量 2 つのデータから顧客体験のボトルネックを特定し改善していく。プロダクトの成長は「持続可能」であるべきで、競合の機能をコピーするだけでは差別化が困難で容易に乗り換えが発生する。顧客に集中し、フィードバックを頻繁かつ多く収集する必要がある。 Marketplace PdM の場合、買い手と売り手双方のフィードバックを得る必要があり、バランスを欠くと成長させる Marketplace の安定が揺らぐためより困難になる。
(Webinar: Strategies for Data-Driven Product Growth by AWS Sr PM, Debbie Motilewa (2023) より引用 )
Glassbox の Senior Product Manager Isaac Mardan の場合
基本的に、 1) 問題の特定、 2) データの収集と分析、 3) 原因の仮説の列挙、 4) 仮説の優先順位付け、 5) 深堀調査、の 5 ステップとなる。例えば、「アカウント作成に至る率が低い」という問題が特定出来たら、トップページからアカウント作成ページへの遷移数といったファネル分析やインタビューによる顧客体験分析、クリックログやセッションリプレイからデータを収集する。データをもとに申込エラーや誘導の不足、画面ロードの遅延など原因の候補を挙げ、インパクトと実現性などから優先順位をつける。特にエラーが発生したりそもそもアクセスされていない場合は優先度が高い。最後に、より詳細な調査を行い根本原因を特定する。
(Workshop: Maximize Product Success Through Root Cause Analysis by Glassbox (2023) より引用)
Amplitude の Product Evangelist Adam Greco, WillowTree の Director of Product Analysis Jeremy Stern の場合
データ分析チームの役割は、プロダクトを成長させるために答えるべきビジネス上の質問を定義・合意し、回答に必要なデータを収集するための実装を初期段階から開発チームに依頼するべき。データから得られたインサイトを積極的に共有することで仮説検証や問題解決のアクションに転換し、収益向上に貢献することで信頼を獲得することが必要。 データは収集しているがそこから回答できるビジネス上の質問の半分以上に経営層が関心がない、開発終盤でリソースがひっ迫しデータを収集するための SDK や JavaScript の実装が削除されたためにリリース後経営層に何も報告できない、あるいは Web と Mobile で別々の項目として収集され統合できない、といった状況に陥ってはならない。 データ分析チームが機能するには、マーケティングチームとプロダクト開発チームから突きつけられる異なる目標、異なるシステム的要求の調整に取り組まなければならないことがある。例えば、マーケティング側は集約されたダッシュボードを求める一方、プロダクト側は単一ユーザーの行動を細かく追跡できるセッションレコーディングを求めることがある。システム的要求として、マーケティング側は中央集権型の管理を好む一方、プロダクト側はセルフサービス型で自由に分析できる方式を好むことがある。いわゆる BI ツールはマーケティングの文脈で進化してきており、プロダクト側のメトリクス収集ツールはバグやパフォーマンスの問題点検知を目的に進化してきたため、 2 つのチームの要求を満たす単一のツールは現時点でそんなに簡単には見つからない。また、 2 つのチームからの異なる要求の背景には、 KPI の差があることもある。例えば、マーケティングは Lead の獲得、プロダクト開発チームは Conversion を KPI としているなど。この時、プロダクト開発チームはマーケティングの質の低い Lead にイライラすることになる。 答えるべき質問、取るべきデータ、マーケティング/プロダクトからの要求は刻々と変化するため、定期的に問い直す必要がある。
詳細は プロダクトでのデータ活用を推進するために回避すべき 10 の罠 をご参照。
Webinar: Top 10 Digital Analytics Mistakes by Amplitude's Adam Greco and WillowTree's Jeremy Stern
KAYAK の Director of Global Mobile Monetization Chris Butler の場合
機械学習は目標値を最大/最小化するよう学習するが、最適な体験は数値だけでなくプロトタイプを通じたメンタルモデルの観察から理解する必要がある。 AI のエラーは想像以上に不信感を生むため、合目的な利用と説明性が不可欠。
(#ProductCon NYC: How to Build Trustworthy AI Products by Philosophie Director of AI (2018) より)
Shopify の Senior Product Manager Ellen Dunne の場合
対話型 UI 構築に際しては、単一目的に絞る、提案型にする、フィードバックを得るなど 7 つの構築指針が必要。 UI/UX として挨拶、わからない場合の回答方法など 5 つの構成要素を実装する必要があり、それが意図したとおり動いているか、計測するメトリクスが必要。詳細は Shopify プロダクトマネージャーによる対話型UX構築のポイント をご参照。
(The Future is Conversational by Shopify Sr. PM (2018) より)
Airbnb の Director, Head of Data Science Elena Tej Grewal の場合
Airbnb では、データサイエンティストを Analytics 、 Inference 、 Algorithms の 3 つの職種に分けている。 Analytics はモニタリングするビジネスメトリクスを決めてダッシュボードの作成や可視化を通じビジネス状況を表すこと、 Inference は統計検定や因果推論によりデータから意思決定の支援を行うこと、 Altorithms は機械学習アルゴリズムを用いてデータから Airbnb のサービスやプロセスを改善することを主な役割とする。このように役割を分けた背景には、 2015 年から 2018 年にかけてある時はデータ分析、ある時は機械学習など異なるビジネスニーズに応じて採用を続けた結果、職掌の異なるデータサイエンティストが混在し何をなすべきか個々人が自信を持てなくなったことがある。そのため、会社にとってのデータサイエンスの価値を提議しそれぞれに専門的にコミットするロールを 3 つ提議した。現在 (2018年時点) では Analytics が 34% 、 Inference が 47% 、 Algorithms が 28% となっている。ただ、組織が小さい頃は分ける必要がないと思う。Airbnb では 2015 年の 30 人の段階では分けておらず、 2018 年に 100 人を超えてからロールを定義した。
(One Data Science Job Doesn’t Fit All (2018) より)
Amazon の Applied Scientist Eugene Yan の場合
Yes 。期間で区切り、優先順位をつけて有望な手法にベットしていくこと、デモを通じクライアントと成果を共有しながら進めることはデータサイエンスのプロジェクトでも有効である。あなたが機械学習を扱ったことがあるなら、データ分析とモデル構築は何度か往復するためソフトウェア開発のようにタスクの完了を積み上げていくことはできないと感じるかもしれない ( というか筆者自身そう感じていた ) 。しかし、タイムボックスを区切るスクラムの手法は、限られた時間をモデル、データ、ハイパーパラメーターなど複数の選択肢のどれに割り当てるかという思考を要求する。この思考は予算が限られたプロジェクトで必要だし、頻繁なリリースとデモで顧客への説明責任を果たすことで納得感を醸成することができる。最初の 1 ~ 2 iteration は問題の特定に当て、 1 iteration ごと計画、デモ、振り返り、など固定で 3 ~ 4 時間は必要となる。
※日本でも KLab がこの方式で成果を出している : モバイルゲーム会社の機械学習グループを立ち上げた話
(What I Love about Scrum for Data Science (2020) より)
Cascade の CEO Jake Fuentes と CTO Jon Brelig の場合
話さなければならないことは沢山あるが、次の 3 つの点には必ず気を付けるべき。 1) 誰でも再現可能な営業の段取りを作ること 2) 顧客のロールとプロダクト機能を一致させること 3) プロダクト切り替えコストの負担者を明確にすること。データから得られるインサイトは効果が不明瞭だが、そのなかでも「誰でも売れる」明確なユースケースと必然性を感じさせるタイミングが不可欠になる。データを扱う職種はデータアナリストやデータエンジニアなど切り分けられていることが多いため、ターゲットユーザーの職掌を超える機能は評価されても受け入れられない可能性がある。最後に、データは様々な部門や職掌にまたがるため切り替えに伴うステークホルダーを明らかにしないと説得すらできなくなる。詳細 : シードラウンドで約 8 億円を調達したノーコードのデータ連携ツール Cascade はなぜ歩みを止めたのか
( Final Thoughts on Cascade より )(2023)
Amazon の Senior Product Manager Siddharth Ilangovan の場合
次のように Associate PM、PM、Senior PM、Product Lead の 4 段階で役割とスキルが定義でき、 PM が行う PRD 執筆やサーベイは AI への委譲が進む一方、 Senior や Product Leader が担う機会の発見やリーダーシップなどは人間力が必要。
PM の種別 | PM の役割 |
---|---|
Associate PM はユーザーストーリーを課題や機能に落とし込むこと、 PM は新しい機能のリリース、 Senior PM は新しいプロダクトのリリース、 Product Leader は複数プロダクトのポートフォリオの実現に責任を持つイメージ。
(Webinar: Will AI Make Human Product Managers Obsolete? by Amazon Sr PM, Siddharth Ilangovan (2023) より)
- Q&A の修正についてのご連絡はこちらから
- Q&A の追加を頂ける場合こちらから (Pull Request)
- Product School の動画 を主にまとめています。未だ追加されていないものや、他に有用な動画や記事があればぜひ Pull Request を送って頂ければ幸いです。 Pull Request に不慣れなかたは 環境構築解説編と Pull Request 送付編 をご参照ください。